【鉄、足りていますか?疲れやすさと食事の話】
なんとなく疲れやすい、階段で息切れしやすい、立ちくらみしやすい、顔色が悪く見える。
こうした不調の背景に、鉄不足が関係していることがあります。
鉄は、赤血球のヘモグロビンの材料になる大切な栄養素です。ヘモグロビンは全身に酸素を運ぶ役割があるため、鉄が不足すると、体に酸素を届ける力が落ちやすくなります。
鉄不足の初期では、疲れやすい、体が重い、息切れしやすい、集中しにくい、なんとなくだるい、といったサインが出ることがあります。
さらに不足が進むと、鉄欠乏性貧血につながることもあります。その場合、動悸、めまい、頭重感、息切れ、爪が割れやすい、舌がヒリヒリする、氷を無性に食べたくなる、などが出ることもあります。
氷をガリガリ食べたくなる現象は「氷食症」と呼ばれることがあります。理由はまだ完全には分かっていませんが、冷たい刺激で一時的にシャキッとして、だるさやぼんやり感をまぎらわせている可能性があると言われています。
鉄を意識するなら、まずは毎日の食事からがおすすめです。
摂りやすい食材としては、あさり、しじみ、かつお、いわし、赤身肉、レバーなどがあります。植物性では、納豆、豆腐、厚揚げ、小松菜、切り干し大根、枝豆なども取り入れやすいです。
料理で考えるなら、あさりの味噌汁、しじみスープ、小松菜と豚肉の炒め物、納豆ごはんと味噌汁、かつおにレモン、厚揚げとブロッコリーなどが現実的です。
また、鉄は組み合わせも大切です。ビタミンCやたんぱく質と一緒に摂ると、吸収を助けやすいとされています。小松菜と豚肉、あさりとトマト、納豆とキムチなども良い組み合わせです。
反対に、食後すぐの濃い緑茶、紅茶、コーヒーは、鉄の吸収を邪魔しやすいことがあります。絶対に避ける必要はありませんが、鉄を意識した食事の時は、少し時間をずらすのもおすすめです。
2025年版の食事摂取基準では、鉄の耐容上限量は設定見合わせになりました。ただし、これは鉄サプリを大量に摂って良いという意味ではありません。
まずは食事でコツコツ。
不調が強い方、長引く方、月経量が多い方、動悸や息切れが気になる方は、食事だけで判断せず、血液検査などで確認することも大切です。