橈骨遠位端骨折(手首の骨折)によるギプス等の固定材を除去した後、指が硬くて握り込めない、手首が動かないといった運動機能障害について解説します。
東京都中央区銀座で約40年、当施設はリラクゼーション目的の慰安的マッサージを排除し、解剖学と運動生理学に基づく物理的な対応のみを提供しています。元日本柔道整復師会学術委員の知見をもとに、客観的事実に基づいた後療法(リハビリテーション実務)を実施します。
【原因と病態】
手首の骨折に伴う長期間の固定により、関節を包む関節包や靭帯が短縮し、腱と周囲の組織が癒着を起こす「関節拘縮(こうしゅく)」が発生します。特に指を動かす屈筋腱や伸筋腱は手首を通過しているため、手首の固定であっても指の運動制限が著明に現れ、拳を握り込む動作が困難となります。
【症状】
手首の屈伸運動の制限、手指の動作困難、動かした際の痛み、局所の腫脹や循環不全による冷えなどが生じます。
【禁忌と注意点】
硬くなった関節や筋肉に対し、無理な力で引き伸ばす(他動的な強制的ストレッチ)行為や、強いマッサージは禁忌です。過剰な痛み刺激は、複合性局所疼痛症候群(CRPS)という難治性の疼痛や腫れを誘発する要因となるため、避けるべき行為となります。
【対応と実務】
まずは温熱療法などで局所の血流を促し、自身で動かせる範囲での自動運動(腱滑走練習など)から開始します。当施設では、骨折部の状態を評価した上で、関節の遊び(ジョイントプレイ)を回復させる繊細な徒手操作を行い、組織の滑走性を段階的に高める対応を行います。
また、指先に強いしびれ(正中神経領域の圧迫の疑い)がある場合や、異常な発痛など、当施設の適応外と判断される状態においては、提携する整形外科等へ速やかに紹介状を作成し、専門医の対応を仰ぐ連携体制を遵守しております。機能回復の遅れでお悩みの際はご相談ください。