先日実施した野球肘チェックにおいて、無症状の選手からOCD(上腕骨小頭離断性骨軟骨炎)が疑われる所見を確認し、速やかに専門医へご紹介しました。
この選手は肘の痛みをほとんど感じておらず、「普通に投げられるから大丈夫」と思われていました。しかし、エコー検査では通常とは異なる所見が認められ、精密検査が必要と判断しました。
OCDは、初期の段階では痛みがほとんどないことも少なくありません。そのため、症状が出てから受診するのではなく、症状がないうちにチェックを受けることがとても重要です。
野球肘チェックは「痛みがある子だけが受けるもの」ではありません。将来も野球を続けるために、今の肘の状態を確認する予防活動でもあります。
近年では野球肘チェックを行うチームも増えていますが、年に1回だけでは早期発見につながらないケースもあります。成長期の子どもの骨や軟骨は短期間でも変化するため、定期的に状態を確認することが大切です。
当院では、野球肘チェックを営業目的のイベントではなく、選手の将来を守るための啓発活動として取り組んでいます。エコーを用いて肘の状態を確認し、必要と判断した場合には医療機関をご紹介しています。
早期に見つかれば、競技復帰までの期間を短縮できる可能性があり、手術を回避できるケースもあります。一方で、発見が遅れると長期間の投球禁止や手術が必要になる場合もあります。
「痛くないから大丈夫」ではなく、「痛くなる前に確認する」という考え方が、成長期の野球選手にはとても大切です。
大切なお子さまが少しでも長く、そして安心して野球を続けられるよう、当院では今後も野球肘の啓発活動を継続してまいります。チーム単位での野球肘チェックのご相談も受け付けておりますので、お気軽にお問い合わせください。